米国景況感悪化:株価への1つの注意点と1つのサポート要因

経済

米国景況感悪化:株価への1つの注意点と1つのサポート要因

米国では足もと企業および個人の景況感が悪化しているが、

  • 株価への1つの注意点は、景況感悪化の原因が物価上昇であり物価上昇がしばらく続く可能性があること、
  • 株価への一つのサポート要因は、景況感の悪化が続けばFRBのテーパリング開始が後ずれして米国金利が低下する可能性があること、

である。

米国株価は、景況感悪化により下落する可能性はあるものの、米国金利低下にサポートされて底堅く推移していくのではないかと見られる。

<米国株式市場について>

世界でもっとも大きな米国株式市場の動向は、日本株式市場に対しても多大な影響を及ぼす。

2020年3月のコロナ感染者拡大による株の大幅な下落から、ワクチン開発への期待やワクチン接種の開始から2021年にかけて株価が上昇してきた過程でも、米国株式市場が他国の株式市場に先んじて動いてきた傾向がある。

その中で、順調に回復してきた米経済の足もとの動きとして個人と企業での景況感が悪化しており、米国の株価がやや軟調に推移している。

このまま米国経済が減速して米国株価が下落方向で進むのか、あるいは、経済の悪化は一時的で米国株価がまた回復していくのか、注視すべきタイミングだと見られる。

米国の個人・企業の景況感がなぜ悪化し、米国株価がどのように動いていく可能性があるか、分析する。

初心者投資家
初心者投資家

なるほど..

企業の景況感の悪化状況

企業の景況感が足もと悪化しているが、原因として原材料や賃金の価格上昇があり、これらの上昇が弱まれば再び景況感が改善していく可能性がある。

米国企業の代表的な景況感指数である「ISM製造業景況感指数」と「ISM非製造業景況感指数」の推移は以下の通り。

  • ISM製造業景況感 2021年 1月58.7 2月60.8 3月64.7 4月60.7 5月61.2 6月60.6
    ISM非製造業景況感 2021年 1月58.7 2月55.3 3月63.7 4月62.7 5月64 6月60.1
  • ISM製造業、非製造業、ともに足もと景況感が悪化している。
  • ISM製造業は、主に原材料の価格上昇や供給不足の影響から足もと弱めに推移している。
    ISM非製造業は、主に人手不足から賃金の値上げをせざる負えない状況で足もと軟化している。

なお、ISM指数は製造業・非製造業における景況感を示す指標で、米国企業の購買担当者にアンケート調査を行い、毎月発表されるているもの。

ご参考:「~資産運用のヒント~2021/7/7朝 米ISM非製造業景気指数やや低下」

~資産運用のヒント~ 米ISM非製造業景気指数やや低下 2021/7/7朝
日経平均2万9千円台を回復するか?<7/6 株式夜間取引>米ダウ↓、ナスダック↑、シカゴ日経↓、米金利↓米ISM非製造景気指数が弱く、米ダウ安、金利低下、ナスダックは金利低下で若干上昇初心者投資家なるほど.....
初心者投資家
初心者投資家

企業景況感も大事ですね..

個人の景況感の悪化状況

個人の景況感が足もと悪化しているが、原因として住宅、車両、耐久消費材の価格上昇があり、これらの上昇が弱まれば再び景況感が改善していく可能性がある。

米国の代表的な消費者の景況感指数である「ミシガン大学消費者態度指数」の推移は以下の通り。

  • ミシガン大学消費者態度指数
    2021年 1月79.2 2月76.2 3月83 4月86.5 5月82.8 6月86.4 7月80.8
        
  • ミシガン大学消費者態度指数は7月に大きく悪化している。
      
  • 主な原因として、住宅、車両、耐久消費材の価格上昇が消費者の景況感を悪化させていると見られる。

なお、ミシガン大学消費者信頼感指数はミシガン大学が毎月発表する消費者の景況感を集計した指数である。
  
ご参考:「~資産運用のヒント~2021/7/17朝 米国消費者の景況感が足踏み」

~資産運用のヒント~ 米国消費者の景況感が足踏み 2021/7/17朝
日経平均2万9千円を回復するか?<7/16 株式夜間取引>米ダウ↓、ナスダック↓、シカゴ日経↓、米金利→ミシガン大の消費者態度指数が弱めで足元の景気減速を懸念して米株価は低下、米金利は横ばいで推移した。<経済指標>小売売上高前月比...
初心者投資家
初心者投資家

個人にも景況感があるんだ..

結論:景況感悪化の株価への影響について

米国では足もと企業および個人の景況感が悪化しているが、株価への影響については、

① 注意点として、景況感悪化の原因が物価上昇であり物価上昇がしばらく続く可能性があること、

② サポート要因として、景況感の悪化が続けばFRBのテーパリング開始が後ずれして米国金利が低下する可能性があること、

である。

結論として、米国株価は、景況感悪化により下落する可能性はあるものの、米国金利低下にサポートされて底堅く推移していく可能性が高いのではないかと見られる。

初心者投資家
初心者投資家

ふむふむ..

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